阪急交通社は6月4日、日本の夏祭りランキングを発表した。同ランキングは、同社による2024年7月1日~9月30日開催の夏祭り関連ツアーの申込者数を基に作成された。

  • 日本の夏祭りランキング

1位「東北四大夏祭り」

  • 東北四大夏祭り(青森県、秋田県、山形県、宮城県)

2024年の夏祭りツアー申込者数ランキングでは、「東北四大夏祭り」が1位となった。これらの祭りを巡るツアーの参加者数は前年よりも増加しており、その人気は揺るぎないものとなっている。

東北四大夏祭りはそれぞれ異なる魅力を持っており、すべての祭りを巡るツアーが人気だという。大型の灯籠とそのまわりをハネトと呼ばれる浴衣姿の踊り手が跳びはねる「青森ねぶた祭」、稲穂に見立てた竿燈を絶妙なバランスで操る「秋田竿燈まつり」、"花笠音頭"に合わせて花笠をもった踊り手が舞う「山形花笠まつり」、そして色鮮やかな笹飾りが仙台市内を彩る「仙台七夕まつり」が同時期に開催される。2025年の山形花笠まつりでは、6年ぶりに山形市役所前に有料観覧席が設置されることに。臨場感あふれる華麗な演舞を、間近で楽しめる。

2025年における東北四大夏祭りの開催期間は以下の通りである。青森ねぶた祭は8月2日~8月7日、秋田竿燈まつりは8月3日~8月6日、山形花笠まつりは8月5日~8月7日、仙台七夕まつりは8月6日~8月8日まで開催される。

2位「阿波おどり」

  • 阿波おどり(徳島県)

続く2位は「阿波おどり」で、前回4位から順位上昇した。400年以上の歴史を誇る徳島の阿波おどりは、「踊る阿呆に観る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃ損々」の掛け声で知られる、日本三大盆踊りのひとつ。太鼓や三味線などによる独特のリズムに合わせ、華麗な衣装をまとった踊り手がダイナミックに踊る姿は必見である。

2025年にはこれまでの「阿波おどり」から「THE AWAODORI」へと総称が変更になり、公式ロゴマークもリニューアルされた。昨年まで前夜祭が開催されていた8月11日には、卓越した技量を持つ総勢約600人の踊り手による「匠の舞台 優りび-SUGURIBI-」が開催。12日からの「選抜阿波おどり」も「夢の舞台 祭りび-MATSURIBI-」へと名称を変えている。2025年の開催期間は8月11日~8月15日までを予定している。

3位「祇園祭」

3位には、夏の京都の風物詩として1000年以上の歴史を誇る「祇園祭」がランクインした。八坂神社の祭礼として平安時代に疫病退散を祈願したことを起源としており、7月の1ヶ月間にわたりさまざまな神事が行われるのが大きな特徴である。ハイライトは豪華絢爛な山鉾が通りを進む「山鉾巡行」で、「動く美術館」とも称されるその姿は圧巻。また、駒形提灯が山鉾を照らし、祇園囃子が響き渡る幻想的な雰囲気の「宵山」期間も見どころのひとつとなっている。2025年は7月1日~7月31日までの開催を予定している。

4位「五所川原立佞武多」

  • 五所川原立佞武多(青森県)

前回5位だった「五所川原立佞武多(ごしょがわらたちねぷた)」が4位にランクインした。青森県の五所川原市で開催される五所川原立佞武多は、青森・弘前とともに「青森県三大佞武多」に数えられている伝統的な祭りである。高さ約23メートル、重さ約19トンにもおよぶ巨大な山車が、「ヤッテマレ!ヤッテマレ!」という威勢の良い掛け声とともに市街地を練り歩く姿は必見。その迫力とスケールの大きさで、観客を魅了する。

今年は大型立佞武多の製作場所である「立佞武多の館」が大規模改修工事のため、新作の大型立佞武多のお披露目はないが、既存の3台の大型立佞武多、そして新作の中型立佞武多が出陣予定である。8月4日~8月8日までの開催を予定している。

5位「おわら風の盆」

  • おわら風の盆(富山県)

富山市八尾町の祭り「おわら風の盆」は、300年以上の歴史を誇る。独特の三味線や胡弓の音色に合わせて、編笠をかぶった踊り手が踊る様子は、風情ある町並みと相まって幻想的な雰囲気を演出。「旧町」と呼ばれる11支部の町にて「おわら節」の演奏や踊りが行われ、支部ごとに異なる手さばきや浴衣の色柄などを見比べるのもおすすめだという。2025年の開催期間は9月1日~9月3日まで。数年ぶりの平日開催となっており、混雑を避けて祭りに参加したい人にとっては狙い目といえる。

6位「よさこい祭り」

  • よさこい祭り(高知県)

1954年に地域経済の活性化を目的に誕生した「よさこい祭り」は、鳴子を手に持って踊るのが特徴の比較的新しい祭り。第1回の参加団体は21団体、参加人数は750人だったが、今年は190チーム、約18,000人にもなる踊り子が参加する予定だ。

伝統的な「よさこい節」をベースに、現代的な音楽や自由なパフォーマンスを取り入れた創造性豊かな踊りが魅力で、ロックやサンバなど多様な音楽が用いられている。バリエーション豊富な踊り手の衣装や、各チームを先導する地方車(じかたしゃ)の装飾も見どころとなっている。2025年の開催期間は、8月9日~8月12日まで。

7位「盛岡さんさ踊り」

  • 盛岡さんさ踊り(岩手県)

悪鬼退治を祈願して始まった伝統的な祭りである「盛岡さんさ踊り」。2014年には、「和太鼓同時演奏者数」でギネス世界記録を達成したことでも知られている。"魅せる祭り"と"参加する祭り"のコラボレーションを特徴とする盛岡さんさ踊りでは、パレードの終了後に会場内で開催される「輪踊り」にて、踊り手とともにさんさ踊りを楽しむこともできる。最終日には、太鼓の力強い音と踊り手たちのエネルギッシュなパフォーマンスが圧巻の「世界一の太鼓大パレード」や、「大輪踊り」も開催され、盛岡の夜を盛り上げる。2025年の開催期間は、8月1日~8月4日まで。

8位「五山送り火」

  • 五山送り火(京都府)

京都の夏の夜空を彩る伝統行事である「五山送り火」には、お盆に迎えた先祖の霊を再びあの世へ送り出すという意味合いが込められており、午後8時から順に点火される。「大文字」「妙・法」「船形(ふながた)」「左大文字」「鳥居形」の5つの送り火は、京都市登録無形民俗文化財に指定されている。それぞれの送り火は、京都御苑や賀茂川付近などよく見えるスポットがある程度決まっているが、市内の各ホテルの屋上から眺めることも可能である。今年は8月16日の開催を予定している。

9位「弘前ねぷたまつり」

  • 弘前ねぷたまつり(青森県)

9位の「弘前ねぷたまつり」は、国の重要無形民俗文化財に指定されている、青森を代表する夏祭りである。三国志や水滸伝などを題材とした、勇壮な武者絵が描かれた大小さまざまの扇や人形型のねぷたが、「ヤーヤド」の勇ましい掛け声とともに弘前市内を練り歩く。最大9メートル超えの大型ねぷたはもちろん、かわいらしい「金魚ねぷた」も見る人を楽しませてくれる。2025年の開催期間は8月1日~8月7日までとなる。