電動アシスト自転車ならぬ“電動アシスト脚”ともいえる次世代のアウトドア用パワードスーツ「Hypershell X」が、東京アウトドアショー2025で日本初お披露目されました。人間の脚の動きをモーターの力でアシストするデバイスで、実際に装着してみると脚の動きに合わせてグッと力が加わり、階段の上り下りやルームランナーもラクラク。すでに日本市場での販売も始まっており、この夏は登山やハイキングで使っている人の姿を見かけそうです。
千葉市の幕張メッセで6月29日(日)まで開かれている東京アウトドアショー2025にて、香港のHypershellがブースを出展し、パワードスーツ「Hypershell X」シリーズを展示しています。2025年のCESのロボティクスカテゴリーで「Best of Innovation」の賞を獲得した注目プロダクトで、今回が日本初お披露目となります。
Hypershell Xシリーズは、歩行や登山時の脚力をサポートするパワードスーツで、各種センサーにより人間の脚の動きを検知してモーターの力でアシストするデバイス。モーターからつながるアームを太ももの部分に固定し、太ももに力を添える仕組みです。軽くこいだらモーターの力でグッと進む電動アシスト自転車のように、脚を軽く踏み出すだけでグッと力を加えて歩みを進めてくれます。
実際に装着してみたところ、脚を踏み出すとググっと力が加えられ、歩く力をサポートしてくれました。タイムラグも小さく、力が加わるタイミングが遅いといった違和感はありませんでした。パワーは数段階で切り替えられ、Maxにすると思わず驚くほど力が強くなり、急な坂や階段も踏ん張ることなく登れそうです。
バッテリーを含む重さは約2.2kgで、装着してもズシリとくる印象はありません。腰にあたる部分にバッテリーを搭載し、最大17.5kmの歩行ができるとしています。バッテリーは最大65Wの急速充電に対応しており、バッテリー切れになっても短い時間で容量を復活できます。脱着もそれほど手間ではありませんでした。‘
シリーズは、エントリーモデル「Hypershell Go X」(139,800円)、「Hypershell Pro X」(169,800円)、「Hypershell Carbon X」(259,800円)の3製品をラインナップし、それぞれ出力や素材などが異なります。
会場には、次世代の最上位モデル「Hypershell Ultra X」も展示していました。世界でも今回が初公開となります。詳細なスペックは教えてもらえませんでしたが、パワーやバッテリー駆動時間などすべての性能を引き上げるそうです。
Hypershell Xシリーズは、あくまでアウトドアレジャー用で医療機器ではないとしています。とはいえ、価格はそれほど高価ではなく、外観もそれほど目立たずガジェット感を抑えているので、脚が弱くなったシニアにもメリットをもたらしてくれそうです。
2026年以降、Hypershell Xシリーズを体験できる店舗を東京都内に開設する予定としています。今すぐ体験したい人は、アウトドアショーで試してみるのがおすすめです。