上司に意見を伝える時「やってはいけないこと」
仕事で大成功を成し遂げたいとか、そんな大それた野望はないけど、なんとなくうまくやりたい。いつもの働き方を小さくアップデートする「お仕事ハック」を紹介します。
今回のお仕事ハックは「自分の意見が言えない」というお悩みに、コラムニストのヨダエリさんがアドバイスします。
自分の意見が言えない
上司や同僚に自分の意見が言えないのが悩みです。前に一度、上司に意見したら言い返されたことがあり、それから思ったことがあっても「自分が間違っているんじゃないか」と、何も言えなくなりました。どうすれば自分の意見が言えるようになるでしょうか。
まず言いたいこと。あなたはエライ!
悩むのは、「意見を言えるようになりたい」という欲求があるから。それって、仕事や職場に対して真面目に向上心を持って向き合っている証拠ですよね。
ただ、その真面目さを生かすには、注意も必要。やり方を間違えると「順応性がない」「生意気」「ただの青い若手」など、マイナス評価につながりかねません(汗)。
意見を言う前にやっておくべきこと
まず、意見を言う前には、相手の反論をシミュレーションしましょう。
上司に言い返されて自分の意見に自信を持てなくなったのは、シミュレーション不足で想定外の反論に戸惑ってしまったせいもあると思うのです。
あなたが疑問を感じている点に関しては、実は誰かしらの考えや何らかの事情が潜んでいる可能性があります。それを分かった上で意見を言っているのだ、と示すことが大事です。
思い付きで言っているわけじゃないことが伝われば、意見に耳を傾けてもらいやすくなります。「簡単ではないかもしれませんが」などの一言を添えるだけでも印象は変わります。
「論破すること」を目指さない!
同時に、論破するのを目指さないことも大切です。相手がぐうの音も出ない状態になってしまうと、プライドが傷つけられたことで感情的な反応をされる恐れがあります。
ではどうすれば? 否定ではなく、もう一つの別案として示すことです。
「Aも良いと思うのですが、Bのようなやり方(考え方)もありますよね。いかがでしょう?」と。まずは相手の話を聞き、意見を受け入れた上で、それを打ち消さずに別の考えを提案するわけです。
伝える時は、「~だと思います」「~したいです」といった主張で終わらせず、「いかがでしょう」「ご検討いただけますか」などと、相談のスタンスを示すことも忘れずに。
相手を尊重する姿勢を言葉で示せば、そこまでキツイ反応はされないはずです。
意見を伝えたけど、反論された時は……
そんな感じで何とか意見を伝えたものの、反論されたり却下されたりした場合は、あまり気にしないことも大切。
意見が通るかどうか、同意されるかどうかは運による部分も大きいです。むしろ頑張って伝えた自分を褒めてあげましょう!
波風を立てるのは面倒、と自分の意見を言うことを放棄している人も山ほどいる中、頑張って意見を言おうとするあなたの真面目さは職場の宝です。
立場の強い人の意向だけで進む職場より、立場は弱くても勇気を出して意見を言う後輩がいる職場の方が、未来があります。先輩や上司の中にも、そう考えている人は、きっといるはず。意見を言うこと自体は、場数を踏めば慣れますよ!
Point.
・意見を言う前に相手の反論をシミュレーションしておこう
・「訳があるのかも」と考えておけば反論されてもひるまないはず
・でも論破を目指すのは、相手のプライドを傷つけるのでNG
・相手の考えを否定せずに、別案として伝えよう
(文:ヨダエリ、イラスト:黒猫まな子)
※この記事は2020年09月15日に公開されたものです